ノーカット_錦織vsツォンガ

マスターズ1000パリでの、錦織の敗戦は非常に残念でした。
もちろん負けた原因は錦織のプレー(あるいはコンディション)にあったと思います。
正直いえば、あれだけファーストが入らず、UEが多ければ、勝てていた方が不思議です。
また、このパリでは、集中力がないように見えました。

ゲームの中に入りきっているように見あたのは、
ツォンガ戦第3セットの第9ゲームでブレイクできたときだけですね。
次のサービングフォアザマッチの第10ゲームでも集中できていませんでした。
この辺は連戦からの疲労・コンディションもあったように思います。

ただ、それ以外の側面もあるように感じましたので、一応書いてみたいと思います。






 錦織は序盤で相手を圧倒。わずか22分間で第1セットを先取した。ツォンガが0-6でセットを失うのは昨年の上海マスターズ、ラファエル・ナダル(スペイン)戦以来の屈辱だったという。直後、地元選手のふがいない内容に大ブーイングが鳴り響いたが、これがツォンガの闘志に火をつけたという。

「僕のリアクションは、わかったよ、みんな僕に不満なんだろ、という感じだった。でも問題ない。自分の最高のテニスを続けるだけだった。ブーイングしてくれることは僕にとってもいいことだった。反応も良くなったし、よりアグレッシブになれたんだ」
https://the-ans.jp/news/2024/

この試合がパリ大会でなければ、あのまま錦織が押し切っていたでしょう。
とにかく、第2セット第1セットでのツォンガの気迫は凄まじかったです。
見ていても胸が揺さぶられるほどの気合で、
これは錦織も相当な覚悟で望まないとやばいんじゃやいかなと思いました。

フランスは自国選手への応援はものすごいです。
これは全仏ガスケ戦でもそうでしたが、
やはり、錦織にとってはアウェー感満載でやりづらかったと思いますし、
実際に、サービングフォアザマッチの第10ゲームでも、
観客からのあれこれがあってか、サービスが妨げられていたようでした。

そしてツォンガにとっては、心強くもありプレッシャーも与えられるホームゲームです。
その心強さとプレッシャーがツォンガの大逆転劇につながったのでしょう。






 使用球の重さに悩まされている。先週のスイス室内と同じメーカーの球で、「スイスから、まだ1試合もしっくりきていない」。初戦の勝利の後にも「思い切り打つと、どこかに飛んでしまう」。もちろん、球は国際規格内で製造されており、感覚と相性の問題だ。

特に影響が出ているのは第2サーブ。コントロールという点では、6本のダブルフォールトを犯した。入った第2サーブでも、回転が不十分だったり、すっぽ抜けたりで「球が重い分、思うように入らない」。その第2サーブを大事な場面でツォンガに狙われた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161105-01733913-nksports-spo

やはりそなんですね。
見ていても(錦織以外の選手もそうなんですが)、とんでもないUEがしばしばみられ、
普段とずいぶん感触が違うように見えました。
昨日のジョコビッチもそうですね。フィーリングがあってませんでした。

おそらく、錦織の方が、ツォンガよりもそのフィーリングン悪さに
苦しんでいたように思えます。

もちろん、それが負けた理由にはなりません。
どんな場面でも、どんな状況にもアジャストできてこそ、
一流選手ですから!

でも、そういう理由があったという点を考えれば、
今回の敗戦で「やはり錦織にマスターズ制覇は無理だ!」
などという悲観をする必要もないと思います。

さぁ、次はいよいよ2016年最終戦、ATPファイナルです!

できるところまで行ってほしいと思いますし、
応援したいと思います!!!